わくわくがこぼれないように
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Diary
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Life

朝方、ものすごい雨の音で目を覚ました。ざんざん、ざんざん、音は勢いを増して、怖いくらい。慌ててリビングの方の窓も閉めに起き上がった。それからまた目を閉じて、起きたら9時半過ぎ。連日の取材が終わって、ちょっと一安心していたというのもある。おまけに昨日は楽しい夜で、なかなか寝付けなかったのだ。
打ち上げという名目でものすごく美味しいお寿司をご馳走してもらって、それから、幻みたいに不思議で暗くて静かな立ち飲み屋さんでお酒を呑んだ。私が裸足になっても誰も怒らなくて、一枚板の立派なテーブルがすべすべでひんやりしていて、なんだか全部が夢みたいな夜だった。
その興奮冷めやらぬせいか、帰ってきてもなかなか寝付けなかったから、ふと本棚の奥の奥から熊井明子さんの「私の部屋のポプリ」を取り出してきて、小さなランプを灯して読んだ。
じわじわとお腹の底からあたたかくなるような、熊井さんの語り口。ああ、そうだったそうだった、と何か懐かしい気持ちになる。なんだろう、小さい頃、大切にしていたお菓子のおまけの指輪とか、きれいな石とか、リボンの切れ端とか、においだまとか、そういう小さくて可愛くて、大好きだったものたちと再会するみたいな気持ち。そういうものに囲まれて、安心していた、あの頃の私が、ちゃんとまだいるんだと思える。ちょっと泣きそうにすらなる。
そうしたら、ぴーんと、書いてみたいことを思い浮かんで、それがなかなかいいアイデアな気もして、わくわくがこぼれないように、急いでメモ。逆に眠気なんてすっかり飛んでしまっていたけれど、私はようやく満足してベッドに潜り込んだ。

盛大に寝坊したものの、10時には原稿を書き始め、夕方までみっちりやり(1本は書き上げ、2本目のテープ起こしと大枠作りまでの目標を達成。雨の日は集中できる気がする)、そして急いで逗子の図書館へ向かった(昨日の夜、熊井明子さんの他の本も全部読みたくなって、一番在庫が豊富だったのが逗子図書館だったのだ)。
閉館間際なので急いで抱えられるだけの本を借り、前回借りた本を返却し(随分遅れているとお叱りもいただく。反省)、階段を降りたところの雑誌コーナーで、「文學界」で江國香織さんと金原ひとみさんの往復書簡企画が始まったのを思い出し、そのまま立ち読み。
え〜〜ものすごく面白い! 金原さんのAmazon履歴にくすりとしたり、江國さんもNetflix観るんだなあと驚いたり(私も『アニマルキングダム』観よう)、閉館のチャイムがなり始め、警備員さんが見回りに動き出す中でも読めるだけ読みたいと、ギリギリまで粘ってしまった。それでも初回だけ。すでにバックナンバーになっている分の7、8、9月号を読むためにまたすぐ行かねば。
雨はやんで、ひんやり涼しい夜。虫の声を聴きながらこれを書いている。



